KGCプリンティングカレッジ

システム部のIです。

去年の11月の話しになりますが・・・。

以前から自社のオフセット印刷と色校正とのカラーマッチングに問題を抱えておりまして小森コーポレーションが主催しているKGCプリンティングカレッジのCMS(カラーマネジメントシステム)コースを研修して来ました。つくばエクスプレスに揺られて茨城まで。

 

その問題というのは、校了になった出力物がオフセット印刷の段階で色が合わず、その度にデータを修正するといった流れが定着してしまっていました。修正といってもオフセット印刷の色の上がりを予測しながらの補正ですからほとんど勘。印刷機にかけてみないと実際のところは判らず・・・。プリプレス側としては、この流れが非常に歯がゆく、なんで最後に色がズッコケるの?という思いの矛先がオフセット印刷機に向いてしまい、半ば疑心暗鬼に。これまでカラーマネジメントに目を背けていた訳ではなく、出来る限り取り組んできたつもりなのですが・・・結果的には???。

この悪循環を解消するには、周知の通り、精度の高いCMSの運用が必要不可欠で、オフセット印刷機のこともしっかり理解しないとCMSは語れないと思い茨城へ。

 

受講内容は、実技を織り交ぜカラーマネジメントの知識とポイントの習得し、社内のQCDEの改善を目的としたもので、QCDEとは、Quality品質・Cost原価・Delivery納期・Environment環境のことを示したものであり、例えるとプリプレス工程とプレス工程において、「色見本」と「刷版」はプレス工程において後戻り作業の発生をなくし、これまで当たり前のように行われていた「色見本をターゲットにした印刷機上での色調整作業」を「後戻り作業=ムダなコスト」とらえて、効率的なワークフローをしましょうといったものです。自社が抱えてる問題に実にタイムリー。

いきなり締めくくりになってしまいますが、3日間の研修で学んだ中で重要だと感じたポイントは「標準印刷色の維持」。標準印刷色というのは自社のオフセット印刷物であり、まずはここの安定なくしては理想的なカラーマネジメントの成立は望めず。

同時にプリプレスにおいてもまだまだ取り組まなければならないことが多岐にわたってあることを実感しました。

この標準印刷色を中心としたカラーマネジメントを維持・管理・運用していく方法と必要性を今回の研修で改めて知ることとなり、CMSを進行するうえで、カラーマネジメントは一部のセクションの取り組みではなく、すべてのセクションの取り組みだということ。各セクション間でのコニュニケーションを深め、理解と協力なくしては実現できないワークフローだということを痛感。そしてこれは現場だけではなく、営業部の方々にも理解してもらう必要がありますね。