ピー ピー ピー (長渕じゃないヨ)

江戸川工務部のMです。

カバーガールとか、今年の新年号のカバーを飾る人物はこの人ですとかって言いますよね。その時の「カバー」は本の表紙にかぶせてあるカバーではなくて、表紙のことですよね。たぶん。
英語では「カバー」(COVER)は「表紙」という意味で、我々が使っている「本のカバー」は英語では「ジャケット(JACKET)」です。
最近はカバーと表紙の両方にPP加工とか、帯にまでPP加工するものもちらほら見うけられます。

さて和製英語のカバーでも、本物英語のカバーでもカバーしてしまうPP加工が今回のテーマです。
カバー、カバー、カバーとカバーの一つ覚えみたいに書き連ねて、カバーじゃないの?
カバーも休み休み言いなさい? いけない、この場合はバカもでした。
ホントにカバーいきれませんね。

わが社にも10月25日に そのPP加工の設備が入りました。
内製化してみると、まだ始まったばかりなので当たり前ですが、なかなかそんなに簡単ではありません。
絵柄をしっかり端から端まで、シワもムラもなく綺麗に、はがれることのない充分な密着で貼り上げるためには、大まかにいっても
① 給紙調整(微妙な紙のそりなどが曲者です。)
② 密着温度調整(紙質、厚さ、貼るフィルムで異なります。)
③ フィルムテンション調整(フィルムロールの径の減少で変わっていきます。)
④ カッター調整(切り口の美しさが大切です。)
の4大項目をしっかり決めなければなりません。
担当になったYさんはこのところ毎日、現場から練習用の紙を調達してきては、バッシ!バッシ!と(カッターで切り離す時に、実に小気味良い音なのです。)斬った張った斬った張った(いけない、これでは任侠映画だ。)、貼った切った貼った切ったの練習を繰り返してから本番に臨んでおります。カッター調整ではまだ苦労しておりますが努力家なので、もう少しで次のステップです。
マットPPや、もっと均量の薄い紙や、圧着がやや悪いという金、銀、パール系の絵柄や、両面PPなどなどにも挑んでいきます。
営業のみなさん、お仕事をよろしくお願いします。
拝観料はいただきませんので、新しい機械とYさんの上達ぶりを是非見に来てください。

さてこの機会に営業の皆さんには、PP加工の際に気をつけていただきたい紙の面付け、取り都合の復習です。
印刷ではくわえとして、最低でも10ミリの余白が必要です。
くわえ尻では仕上がりトンボから最低5ミリの余白が必要です。
いずれも必要十分ではなくて最低、ギリギリと覚えておいてください
紙の断裁工程で、寸法が少し小さくなったり、曲がったりすることだってあるかもしれません
ですからこれより多い余白をできるだけお願いします
PP加工ではくわえ側の上にくわえ尻側が重なった状態でフィルムが密着、そして切り離されます。

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紙が重なる部分では密着ムラが発生したり、フィルムを切り離す場所なのでPPはがれの危険もあります。
PP加工ではこのくわえ側とくわえ尻の余白をそのような危険から逃れるための安全地帯として利用します。

B5正寸の表紙を4/6四切で二面付けのケースです。(本当は絵柄ベタベタの時には、菊半切二面付けでお願いしたいのですが・・・!)
4/6四切紙粉取りの紙寸は392×542ミリです。
大切なのは392ミリ方向での取り都合です。
392-10<くわえ>-185-185-2<くわえ尻の外トンボからの余白>=10ミリ。
392ミリの紙寸で10ミリのくわえを取り、
断ち落とし絵柄の表紙をつけると(182+3)×2=370ミリ。
そしてくわえ尻の外トンボの外側に2ミリの余白をつけなければならないので、
背幅はギリギリ最大10ミリになります。

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A4正寸の表紙を菊半で二面付けのケースです。
菊半切紙粉取りは466×636ミリです。
大切なのは466ミリ方向での取り都合です。
背幅はギリギリ最大28ミリになります。計算してみてください。

最後はちょっと真面目になってしまいましたが、今後もブログには多少のアソビ心を!でいきます。(多すぎるぞー!)
印刷紙には安全の為にちょっと多めの余白と予備枚数を!
(少なすぎますよー! ん? 誰だ?!)