テキスト変換について
那須工場 テキスト変換課のHです。
今回から約一年間に渡り,勉強部屋を書かせていただくことになりました。
テキスト変換課ならではの視点や技術,今後の課題などを書いていけたらいいなと思っています。よろしくお願いします!
まずはじめに,私が所属するテキスト変換課での基本的な作業内容について説明していこうと思います。下記をご覧下さい。
① 原稿とデータを照らし合わせる(内容の相違など)
② 特に問題が無ければテキスト(Shift-JIS)に変換する
③ 変換した際の文字化けの有無や,文字の欠落などを確認する
④ 後工程で本文と図表を分業するため,データを2つに分ける
⑤ 図表(特に表)は後工程の作業がしやすいように形成する
⑥ 全て終わったら次の工程へ
作業の始まりから終わりまでを大まかに書いてみました。
こうみるとやや簡単そうな作業に見えてしまいますが..気のせいでしょう(笑)。データや原稿の作り方一つで,数分で終わる仕事もあれば一日以上かかる仕事もありますので..とまあその辺の葛藤は割愛,もしくは次回以降に機会があれば!ということに致しまして。
話を戻すと
そもそもなぜテキストに変換するのか!?
WordやExcelのままじゃダメなのか!?
そういった疑問を持たれる方もいらっしゃると思いますので,次はその説明をしていきたいと思います。
わが那須工場では基本的にInDesignもしくはMC-B2を使って組版作業を行っており,組版前には赤字の修正,また組版時に形を形成するためのタグを入れていく必要があります。
また,お客さんが作成するデータはWordやExcel,PowerPointがほとんどですが,中には一太郎やOpenOffice,旧版の文字を流用する場合にはEDICOLOR,InDesign,MC-B2,Quark,写研など,様々なデータから文字を抽出していくことになります。
それら多種多様なデータから文字を使用しつつ,一定のルールに沿って形を形成していくには,テキストでの作業が一番効率が良いのです。
またテキストでの作業は単純な文字情報のみを取り扱う分,予想外のミスが起こりにくいという利点があります。
例えばExcelで作成された表を組版に用いる場合,ほとんどの作業はExcel上では行わず,一度テキストに変換してから作業することになります。
これはなぜかというと,Excelが持つ表計算ソフトという性質上,一つのセルに変更を加えると特定のセルの文字が変わってしまう事があるのです。(下記イメージ参照)
上記の表は総数を求める表なので,結果としては変わっても問題無いかもしれませんが,原稿の赤字を作業のベースとしている我々としては,赤字で指定されている以外の文字が意図せず変わるのは好ましくありません。
まして表のサイズによっては,一つのセルの文字がExcel上で変わってしまう事に気づけない可能性もあります。
このような予想外の変化から起こりうるミスを防ぐためには,テキストへ変換して作業することが必然となっていくのです。
以上がテキスト変換の説明となります。次回からはテキスト変換をする上で必要となる早さ・正確さを普段どのように工夫しているのか!?
というテーマで書こうと思っていますので,興味を持たれましたら是非次回も覗いてみて下さい。ありがとうございました。