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  • 「頸損晩夏―創りつづけた頸髄損傷35年の生活の記録」
「頸損晩夏―創りつづけた頸髄損傷35年の生活の記録」

<紹介文>

 著者は26年前に「明日を創る」という本を出版している.事故で頸髄損傷となり,首から下の機能を失いながらも,自宅に戻り,自立した日常生活が送れるようになるまでを描いたものだ.その表紙の装丁,イラストも口にくわえた電子ペンで息を使って自ら描き、本文もマウススティックで打ち込んで仕上げた.当時なんの福祉機器もなく,多くの頸損当事者が寝たきりのままの生活を強いられ,失意のどん底にとどまっている中にあって,彼の自立は奇跡にふさわしかった.著者がどのように自立の道を探っていったのか,その仕掛人となった支援者たちとの交流を克明に記録したその本は,当時,当事者,専門職を問わず全ての人々に広く感動を与えた.

 それから26年の歳月が過ぎた.著者はその後も活動を続け,障がいを持つ人の社会参加,就労支援,政策提言をも行っている.いつの間にか支援される側から支援する側になっていたのだ.しかし,麻痺した手足は一度として動くことのないように,動くことのない社会的現実とも直面してきた.障がい者の内側にも,彼らを取り巻く外側にもバリアーは厳然と存在し,簡単には超えることはできない.本書は、受傷当時に支えあった仲間が再会し,奇跡の出会いからの日々を,それぞれが体験した26年を振り返り著した,明日障がいを持つかもしれない仲間たちへのアドバイスとメッセージである.