数式作成機能

MCB2課のGです。

 前回はMCB2での数式組版の流れをご説明させて頂きました。今回はご説明した流れのなかで、最も細かい作業となる数式の作成機能をご紹介します。


・数式作成は数式エディタ

 数式を画面で確認しながら作成できる数式エディタを搭載。高度な数式を正確に作成できます。数式のスタイルツールより、分数やルートのひな形を選択して入力し、数式を作成していきます。

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 数式スタイルツールを使って数式の形状を選択し、点線枠に文字を入力して数式を作成します。

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 ルート、分数、ベクトル、拡大括弧では入力した数式文字列の長さや高さに合わせて自動伸縮します。

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・作成可能な数式の例

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 これらの例は、作成の難易度も低い数式です。実際の仕事ではもっと複雑で細かい数式(特に学参もの)が、一つの原稿(・・)に対し100~150個ほど入るときもあります。NICのオペレーターでも数式を30個作成するのに、1日掛かってしまいます。手分けをして作業するのですが時間の掛かる作業となります。

 

・専用の学参数式フォントが利用可能

数式フォントII-G Type
 中学・高校の教科書や参考書などでご利用いただくことを目的としたOpenTypeのフォントです。本文でよく使われるリュウミンのデザインを元に、ふところを広げるなどの調整を行い、読みやすく誤読の少ないデザインとなっております。ウエイトは「Regular」「Bold」の2種類があります。

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数式フォントII
 医学、数学、物理系の一般書籍や学術論文で幅広く使用して頂けるOpenTypeの数式フォントです。和文の従属欧文と混在しても違和感のないデザインとしております。ウエイトは「Light」「Regular」「Bold」の3種類があります。

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・数式フォントの豊富な文字は、数式パレットから入力

 数式フォントに含まれる文字を、数式パレットの一覧からダブルクリックで入力できます。

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 種類こそ少ないですが、数式を教科書、参考書、学術論文で見やすくするデザインと言うだけあって、仕上がりを見ても確かにきれいで見やすいです。自分は数式の組版の仕上がりを見たとき、いつも達成感を感じています。

 今回は数式機能をご紹介させて頂きました。次回も数式...NICでの数式組版のルール、出版社の数式ルールなど紹介する予定でいます。