ドットゲイン

江戸川CTPのWです。

今回は印刷のドットゲインについて書いてみたいと思います。

ドットゲインとはアミ点のつぶれやインキのにじみが原因で、版のアミ点よりも印刷のアミ点が大きくなってしまうことです。

アミ点が大きくなると濃淡の再現性が変わってくるため色の差が出てきます。

ドットゲインには物理的ドットゲインと光学的ドットゲインがあります。

 

■物理的ドットゲイン

オフセット印刷機は版からインキをブランケットに転写し、ブランケットから紙に転写して印刷します。その転写の際に印刷圧がかかります。印刷圧等によってアミ点がつぶれたりにじんだりして、版のアミ点よりも大きくなってしまうことがあります。

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■光学的ドットゲイン

実際のアミ点の大きさではなく、用紙の光拡散によってアミ点の周囲に生じる影アミ点の太る原因を言います。紙中にアミ点の影が発生するため、アミ点周囲の反射光が白紙部分より少なくなります。

光学的ドットゲインは紙表面の質によって変わります。表面が平滑であればドットゲインは小さく凹凸が大きいとドットゲインも大きくなります。

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CTPでは上記ドットゲインに対処する為ドットゲインカーブをあてて版出力をしています。

通常ドットゲインはアミ点が太るので版が50%のところが刷物で60%になる場合ドットゲイン値は10%になります。なのでアミ%をマイナスしたカーブをあてます。

それでも条件は様々で他社で刷ったものや色校正機でモリぎみで刷られた見本などに対応する為に逆にアミ%を太らせて(プラスして)加減焼きでさらにカーブを付加させて出力することも多々あります。また紙質や線数さらに温度や湿度によっても変わってしまい非常にシビアで難しい点もあります。