省エネ

こんにちは、江戸川工場工務部のNです。

今回は省エネについて書かせていただきます。

 当社の印刷工場は江戸川区内で電力の年間使用量が1番多い事業所だそうです。印刷機本体の使用電力の比重も大きいのですが一番の原因は夏場のエアコンです。印刷工場は大量の用紙を使用しているため工場内の温湿度には気を遣っています。温湿度によっては印刷用紙の伸縮、印刷後の乾燥不良、ローラーの温度など印刷不良を招く恐れがあり、エアコンによる温湿度管理は必須となります。しかし、気温が高くなると印刷機の稼働熱も加わり室内は超高温となってしまいます。すると、印刷機本体に負担がかかるだけでなく、給水過剰による汚れやドットゲインなどの印刷トラブルにも繋がります。そこで、エアコンによる冷却が不可欠となるのですが猛暑と機械の熱の両方を抑えるために、工場内のエアコンはフル稼働状態となってしまいます。

 夏場の電力問題は長年の課題でしたが、昨今のエネルギー価格高騰と環境問題への対策の両面から、当工場でも一層の省エネ活動を実行していこうと思っております。

 そこで、東京都地球温暖化防止活動センターによる省エネ診断を行いました。その中でも、投資金額不要でできるものは、どこでもすぐに実行可能なのでご紹介を致します。

1.空調設定温度の適正化

 現在の空調機設定温度は冷房時18~26℃、暖房時22℃前後になります。これを、冷房時+1℃、暖房時-1℃にすると10%の削減効果があるそうです。エアコンのコントローラーに夏場と冬場の設定温度を記載し「エアコンの設定温度の変更を希望する場合は〇〇に相談してください」とテープで貼ると全部署で実行しやすくなります。

 同時に、中間期(4、5、10、11月)は可能な限り空調機を使用せず、窓の開放や換気扇、扇風機を利用することをおすすめします。印刷機は防塵の為、窓の開放はできませんが事務所や倉庫では実行可能です。その他、ブラインドやカーテンの活用による、窓からの熱の入射を阻止することも効果的です。

2. 省エネの管理目標を全員で共有する

 部署ごとの消費エネルギーデータを記録し、昨年度との比較を共有することで、不要時の消灯や夏場(5月~10月の6カ月間)の電気給湯器の停止など、細やかな省エネ活動を自発的に促進させる効果があります。早速、毎月、昨年の同月比を回覧することで実行していきます。自分の部署だけの数字と、他部署の数字も合わせて掲載することで会社全体のコストの総額を把握できるようになります。

 デマンドコントローラによる契約電力超過防止のアラートや、契約電力に基づいた印刷機の稼働タイムスケジュールの作成、照明の間引き、LED照明の導入などは既に実施済みでしたが、投資金額がなくても実行できることがあることに気づかされました。高効率エアコン設備の導入は数千万円の投資になりますので、効果は大きくても、すぐに、どの部署でも実施できるわけではありませんが、今回ご紹介したものは本社、関連会社、那須工場、江戸川工場の全ての場所で実施できます。みんなで省エネを実行し、会社の、そして地球の未来を明るくしていきましょう。