InDesignを使用したXML組版について
IT・情報処理室のMです。
最近、下版後の組版データより2次利用目的としてXMLやExcel等のデータへ書き出す機会が増えてきたので、組版段階からXMLを利用することにより、もう少し効率的に各種データを作成できるのではないかと思いまして、以前より興味がありましたInDesignを使用したXML組版について色々調べてみました。
まずは手始めに、InDesignのXMLに関連する機能について調べまして、特に優れていると思われる機能がありましたので、いくつか挙げてみたいと思います。
●DTDを使用してXMLを検証することが可能
取り込んだXMLが DTDで設定された規則からはずれていると、InDesign上で警告が出力されるので、文書構造の統一化を図ることができます。
※DTDについてはXML文書の構造定義について(1)で説明しています。
●XSLTで定義されたテンプレートに従ってさまざまな構造文書に変換が可能
XSLTを使用することによりXMLをさまざまな構造文書に変換して『読み込み』『書き出し』することができます。
※XSLT(XSL Transformations)は、W3Cにより標準化されたXMLの変換用言語
●段落スタイルまたは文字スタイルにXMLタグをマッピングすることが可能
InDesign上で定義した段落スタイルや文字スタイルを、XMLタグにマッピングすることが可能で、また、同じタグに複数のスタイルをマップすることもできます。
※逆にXMLタグにスタイルをマッピングすることも可能
●タグマーカーおよびタグ付きフレームの表示と非表示の切り替えが可能
タグマーカーは、ページ上でタグ付きテキストの前後に表示されるブラケットで、タグマーカーを表示することにより、タグ付けされている場所を確認しながら編集作業ができるので視覚的に分かりやすい。
今回いくつか優れている点を挙げましたが、実際にInDesign上でXMLを扱うには、XMLの基礎技術・利用技術を持ち合わせていないと厳しい印象を受けましたが、組版や2次利用データ作成等を効率的に処理していく上で、XMLの技術は覚えておいて絶対損はしないと思いますので、これを機にInDesignを使用したXML組版に取り組んでみてはいかがでしょうか(私もですが ( ̄∇ ̄) )。
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