カラーユニバーサルデザインと向き合う

28/03/17

五反田営業所デザイン室のです。

東京オリンピックの開催が近づくにつれ、駅や公共施設の設備が次々とリニューアルされる今日この頃。特にサインや標識などはあらゆる条件の人々が安全で快適に過ごせるよう、ユニバーサルデザインの概念に基づいて作られていると思います。
今回はその中でも色に特化した「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」についてです。

人の色の感じ方には何種類かあると言われており、その多様な色覚に配慮して、よりたくさんの人に安全で利用しやすい配色を行なった商品やサービスなどを提供するという考え方のことを「CUD」と呼びます。
色の感じ方「色覚」の種類は下図のような5種類で、それぞれに見え方が異なります。

undefined

※色の見え方はあくまでイメージです。実際の見え方には誤差があります。

特に区別しにくい配色例として
・D型…赤と緑、オレンジと黄緑、緑と茶、青と紫、
ピンクと白または灰色、緑と灰色または黒
・P型…上記の配色に 赤と黒、ピンクと青
とされています。

また、区別しにくくなる条件としては
・使われている色の面積が小さい
・明度が低い
・彩度が低く、あざやかさに欠ける
・短時間で色を判別しなければならない時
・対象物に対する色の先入観がある時
・疲れているなどで集中力が低下している時
などがあげられるそうです。

先ほどの色の見え方の図にもあるように、タイプによって見え方がだいぶ変わってきますが、制作しながらこれらを配慮していくことはなかなか難しいです。
そこで、色覚タイプのシュミレーション機能を使うことで、もっと身近に手軽に色覚に配慮した制作が可能です。
ご存知の方も多いと思いますが、私たちの身近なソフト
Adobe Illustrator、Photoshopにて
「表示」→「校正設定」→「P型(1型)色覚」または「D型(2型)色覚」にて
擬似変換が可能です。

undefined

※ソフトのバージョンによって各名称は異なります。

また、私たちの手元にあるスマートフォンでも、アプリで簡単に色覚の疑似体験ができるようになりました。反対に、色覚の違いがある方へ、本来の色味がどんな色なのか、CMYKなどの数値でシュミレーションしてくれるアプリなんかもあるようです。
それだけいろいろな色覚を持つ人がたくさんいるということ自体がとても身近になってきているのがわかります。
そもそもCUD自体最近のお話ではありませんが、ユニバーサルデザインを意識した街づくりがなされる今、改めて意識していくことが大切かなと思い、この記事を書かせていただきました。
シュミレーションもあくまで擬似的であって正確ではありません。
全ての制作物にこれらを網羅させることはなかなか難しいかもしれませんが
できる範囲で少しでも多くの方に見やすく利用しやすい印刷物を作るヒントになれば幸いです。

 


キューブ型オブジェクトを作る

17/03/17

編集部のBです。

今回は立体的なキューブ型オブジェクトを作ってみます。
ちょっとした見出し飾りなどが欲しい時に、ちょこちょこ使っています。

① まずはベースになる色味で角丸の四角形を作ります。

undefined

② アピアランスパネルでグレースケールのグラデーションを追加し、乗算で乗せます。

undefined

③ さらに、グラデーションの塗りを追加します。
ベースの色に対するグラデーションを意識します。このグラデーションが、最終的な面積比が大きくなるのでスライダの位置などを調整します。

undefined

④ ③の塗りを縮めます。
③で作った塗りに対してIllustrator効果→パス→パスのオフセットを乗せます。数値などはプレビュー表示をしながら、出来上がりを意識して決めます。

undefined

⑤ ハイライトを2段階で入れます。
立体的な表現には光の効果が必要なので、それを作ります。
まずは伸びる光。④と同じくパスのオフセットを付けた塗りを作り、黒から不透明度0の設定にします。レイヤー効果はオーバーレイを使用。

undefined

またその上に、白から不透明度0のグラデーションを不透明度は通常のまま乗せます。この時、白のグラデーション幅は伸びる光より短くします。

undefined

⑥ ドロップシャドウを付けて出来上がり。

undefined

こういったオブジェクトの作り方は様々なDTPの本で沢山紹介されています。
私の場合、それらを読んで実際に作ってみて、使う場面に対してどれだけその後の操作性が良く、見栄えが落ちないかという視点から使うものが淘汰されていっています。
DTPをやっていくと、修正無しなんて事の方がありえないケースで、大概納期も短くなっていくので、自分が把握しきれる作りである事と色や形の変更がしやすい事は、どうしても捨てられない事なんですよね。
例えば今回の例でいえば、5層構造でオーバーレイの使用は1箇所だけ。色を決めている層は2層(①と③)だけなので、色を変えたければ2層の変更だけで済むわけなんです。
そんな訳でパパッと色を変えて、カラフルなキューブの出来上がりです。

undefined

 


デザインが生み出すホントの価値

16/01/17

五反田営業所デザイン室のHKです。

私たちが所属する五反田では、商業印刷を主に取り扱っています。
企業・教育機関・官公庁などの各種PRツールとしてチラシ・ポスター・会社案内・製品カタログ・ノベルティなど、依頼内容は様々です。

さて、私たちは普段無意識のうちに上に述べたようなたくさんの『デザイン』を目にしています。
が、そもそもそれらは何のために存在するのでしょうか?
PRツールを出している側(以降、クライアント)としては自社の商品やサービスを消費者に「知ってもらい、使ってもらう、買ってもらう」こと、つまり
『私にはこの商品(サービス)が必要だ!』
と思ってもらうことが、最終目的になりますね。

そしてこの商品やサービスを利用することで得られる恩恵や利益は、マーケティング用語で「ベネフィット」と呼ばれ、消費者が商品を買う理由となります。
今回はこのベネフィットという視点から、デザインの見方について少し書いてみようと思います。
ベネフィットには大きく2種類あります。商品例をパソコンとして考えてみます。

■機能的ベネフィット…物理的な価値 OS・CPU・メモリー・HDなどの機能・性能
■情緒的ベネフィット…心理的な価値 形がカッコイイ・色が好きなどの感情

undefined

このベネフィットを効果的に伝えるのが私たちデザイナーの仕事になります。

『デザイン』というと、見た目の良さやインパクトの強さ、レイアウトの綺麗さなど表面的なことについとらわれてしまい、その商品のベネフィットが凝ったデザインで埋もれてしまうことも少なくありません。
また、デザインを選ぶ際は「この色が好き」や、「なんとなくカッコイイ」などと抽象的に判断されることもあります。
極端なことを言えば、一見「センスが悪いなぁ…」と感じるものも、実際の商品イメージとマッチしていたり、きちっとサービスが伝わる内容であれば、それは「価値あるデザイン」にもなりうるのです。
確かに見た目の印象はとても大事ですが、どうせならその商品を「知ってもらう」だけでなく「使ってもらう、買ってもらう」にまで惹きつけたいものです。

こういった少し違った視点で、通勤電車の車内広告や店頭ポスター、新聞、雑誌などの広告を見てみてください。

また、ベネフィットの詳細についてはまたの機会に触れられたらと思います。

 


← 古い記事