組版データから書き出すPDF

11/07/17

生産部のHです。

梅雨時期ですが、雨が非常に少ないです。
野池やダムは既に減水が進み、夏前に干からびてしまいそうです。
極度の減水は魚にプレッシャーを与えてしまい、釣り人にとっては厳しいものです…。

それでは本題に入ります。
今回は「組版データから書き出すPDF」について少し書きたいと思います。

最近は『組版データは印刷するためだけのデータ』という考え方では、NGとなってしまいました。
電子データも作成する事を前提に、組版データを作成しなければいけない時代です。

その組版データですが、必ずしもInDesignで作成されるという訳ではありません。
弊社では様々な組版環境が備わっており、オーダーされた仕事によって使い分けています。

もちろん現在のDTP標準ソフトである「InDesign」で作成する場合が最も多いのですが、
一括処理(大量ページの自動組版)に向いている辞典や抄録集、高度な数式組版が必要な学術書等は、モリサワのMDS-B2 (MC-B2のオプション統合パッケージ)を使用する事が多いです。
また、現在ほとんど見る事がなくなった写研システムも現役で稼働しています。

このような様々な組版環境から、PDFベースの電子ジャーナルや電子書籍を作成するには“組版環境によるPDF書き出しのクセ”を把握しておく必要があります。

その1つとして『Adobe PDFプリンターで作成するPDFは「サイズの誤差」が生じてしまう』という問題があります。

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これはPDFの内部数値が1/72inchベースの“ポイント単位”となっているため、ミリ単位換算時に誤差が生じてしまうという事です。

そして厄介なことに…Acrobatの文書プロパティのページサイズ、左下の自動表示されるサイズを見ても、しっかり正寸サイズで作成されている様に見えてしまいます。

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しかし“ページボックスを設定”のページサイズを見ると、小数点第二位までの情報が表示され、ここでようやく誤差が分かります。

 

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B5版の誤差は【182.04 × 257.18 mm】と、僅かな誤差です。

このPDF単ページで完結する場合は、それほど問題はないのですが…
Adobe PDFプリンターを介さずに作成した(Illustrator等)正寸サイズのPDFと結合する場合、少し問題があります。
僅かでもサイズの違うPDFですので、ビューワソフトでスクロールした時にガタツキ強制拡大縮小が起こってしまいます。

この誤差があるPDFを正寸サイズへ加工するには、InDesignへ貼り込み→再度PDFへ書き出す方法が便利です。
また正寸サイズへ加工する以外にも、様々なメリットがあります。 納期短縮へも結び付きます。

  • PDF書き出しプリセット(joboption)を当てる事が可能なので、印刷用として保管されているPDFを電子データとして流用可能
  • 大量ページのインポートもスクリプトを使用すれば楽々可能
  • プロセスカラーで作成されたPDFを特色へ変換(擬似色変換)する事も可能
  • トンボ付きPDFもトンボをカットし、正寸サイズへ書き出しが可能

もちろんマシンスペックに左右されるので、低スペックのマシンでは処理落ちする可能性も考えられます。

…実はAcrobatでもプラグインやプリフライトを組み合わせる事によって上記同様の処理が可能です。
ですが残念な事にエラーメッセージなしで強制終了している場合が多々あり…オススメはできません。
現時点では確実にInDesignの方が安定しています。

しかし一部分の切り抜きはAcrobat単品での作業が便利です。
無駄な余白を完全削除し、不必要な情報も抹消可能です。
次回に紹介したいと思います。

 


InDesignで新規作成してみる(其ノ肆)

18/06/17

DS課のIです。

 最近、家族みんなでゲームのモンスターハンターXX(ダブルクロス)で遊んでいます。2台しかないので順番にプレイしてモンスターを討伐していますが、やり始めたばかりなのでみんな弱く、すぐに死んでしまいますが、それでも家族共通の話題ができてとても盛り上がっています。ちなみに私は、双剣とライトボウガンです。

 それでは本題に入りたいと思います。前回までに解説できなかった事などを話していこうと思います。

 

本文中の見出し
1.段落分離禁止について
書体や文字サイズ、行取りなどの説明は、前々回に説明したとおりですが、本文中の見出しで基本的に設定する箇所があります。それは、段落分離禁止オプションの設定です。一般的に見出しがページの最後の行にあることは見栄えのよいものではありません。そうならないようにするのが次の設定です。

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 上の図を説明しますと、
 次の行数を保持:1行
  → 見出しの次の行が最低でも1行入らないと追い出します。
 段落の分離禁止にチェック
  → 分離禁止します。
 段落中のすべての行を分離禁止
  → 見出し中で改行しても見出し自体が分離しないようにします。

 以上の設定をすることにより、分離しなくなりますが、なかにはこの設定をしているのに分離してしまうこともあるので注意は必要です。

2.見出し前の1行アキについて
 以前に、組見本を載せたと思いますが、その中で見出し前を1行空けるパターンを説明します。設定はとても簡単で、段落の前にアキの設定を入れるだけです。なぜ、アキの設定を入れるかについても説明します。

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 設定自体は上の箇所を設定するだけです(本文の行送りをいれて1行アキにします)。しかし、アキの設定を入れないで改行でアキを入れてしまうと、空かなくて良いところまで空いてしまう恐れがあります〔例えば、ページの一番上に来た時に余計なアキ(行)が入ってしまうなど〕。

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 図のようにならないために段落スタイルの中でアキを設定して余計な行ができないようにします。ただし、見出しが続いて1行空けなくてよいところまで空いてしまうので、その時はアキなしの段落スタイルを作って対処します。

3.文献本文について
 大抵の文献は次のような形がほとんどです。

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 上のように文字を揃えるために使用するのがタブです。以下のように設定します。

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 一つ目のタブを右に揃うように設定して、二つ目を左に揃えるように設定します。そして文字をタブで挟んであげると括弧で揃い、文字の先頭が揃うように設定することができます。

 以上が前回までに説明できなかった箇所になります。ここまで作れれば、組見本のような簡単な体裁のものが作成できると思います。データ作成の参考になれば幸いです。
 
 これで、InDesignで新規作成してみるシリーズは終わりです。次回は、InDesignで私がよく使う機能などを紹介していければと思います。

 


MCLコマンド設定③

11/06/17

MC-B2課のFです。

 最近は気温もだんだんと高くなり暑いと感じる日が増えてきました。こちらは草木が青々とし、休日も草刈りに忙しく、田植えが終わった田んぼからはカエルの鳴き声がにぎやかな季節となってまいりました。

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 前回はMCLコマンド設定の「相対罫」を便利な機能ということで紹介しましたが、意に反する結果を招く場合がありますので回避の仕方を紹介したいと思います。
下の例のようにオブジェクトなどを配置すると罫線や地アミが残ってしまいます。

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 これでは自動組版で処理しているのに修正に時間が掛かってしまいます。そこでMCLコマンド設定の「こま」を使用します。
「こま」という機能は下の例のように、簡単な表をオブジェクトを使用しないで本文中にタグで作成することができる機能です。

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 この「こま」の機能を利用して、同じように再現して組みますと重なってしまっていた罫線や地アミがオブジェクトを避けてくれます。

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 このように視点を変えてみると便利な機能がありますので、みなさんも試してみて下さい。

 次回もいろいろなMCLコマンド設定についてお話しをしたいと思います。

 


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